第6巻938番歌はこちらにまとめました。
第6巻 938番歌
巻 | 第6巻 |
歌番号 | 938番歌 |
作者 | 山部赤人 |
題詞 | 山部宿祢赤人作歌一首[并短歌] |
原文 | 八隅知之 吾大王乃 神随 高所知流 稲見野能 大海乃原笶 荒妙 藤井乃浦尓 鮪釣等 海人船散動 塩焼等 人曽左波尓有 浦乎吉美 宇倍毛釣者為 濱乎吉美 諾毛塩焼 蟻徃来 御覧母知師 清白濱 |
訓読 | やすみしし 我が大君の 神ながら 高知らせる 印南野の 大海の原の 荒栲の 藤井の浦に 鮪釣ると 海人舟騒き 塩焼くと 人ぞさはにある 浦をよみ うべも釣りはす 浜をよみ うべも塩焼く あり通ひ 見さくもしるし 清き白浜 |
かな | やすみしし わがおほきみの かむながら たかしらせる いなみのの おふみのはらの あらたへの ふぢゐのうらに しびつると あまぶねさわき しほやくと ひとぞさはにある うらをよみ うべもつりはす はまをよみ うべもしほやく ありがよひ みさくもしるし きよきしらはま |
英語(ローマ字) | YASUMISHISHI WAGAOHOKIMINO KAMUNAGARA TAKASHIRASERU INAMINONO OFUMINOHARANO ARATAHENO FUDIゐNOURANI SHIBITSURUTO AMABUNESAWAKI SHIHOYAKUTO HITOZOSAHANIARU URAWOYOMI UBEMOTSURIHASU HAMAWOYOMI UBEMOSHIHOYAKU ARIGAYOHI MISAKUMOSHIRUSHI KIYOKISHIRAHAMA |
訳 | われらが大君が神ながら支配される印南野の邑美(おふみ)の原は藤井の浦にマグロを釣ろうと漁師の舟がひしめき合う。塩を焼き出そうと浜に多くの人々が集まっている。良い浦なので釣り舟が集まるのももっとも。良い浜なので塩焼きに人が集まるのももっとも。こんな具合だから大君がたびたび通い、ご覧になるというものだ。何という清らかな白浜だろう。 |
左注 | – |
校異 | 歌 [西] 謌 [西(訂正)] 歌 / 短歌 [西] 短謌 [西(訂正)] 短歌 / 流 [元][紀] 須 |
用語 | 雑歌、作者:山部赤人、播磨、兵庫、羈旅、土地讃美、枕詞、地名 |